岐阜調狂俳と俳句の研究

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十一世八仙斉泉水宗家を悼む

2022.05.04 883

本会の大黒柱であった、第十一世八仙斉加藤泉水宗家のご逝去をお知らせしなければならないことは、誠に痛恨の極みです。
加藤泉水雅には、東海樗流会の事務局長、副会長、会長として長く会の屋台骨を支えていただきました。
また、各務原市会議員を四期十六年勤められたご功績により、平成十九年春には、旭日双光章受賞の栄誉に輝かれました。
世の常とは申せ、この偉大なる先達とのお別れの淋しさは、格別なものが御座います。私達教えを受けた、会員一同、ご生前のご活躍とご指導に対し衷心より厚くお礼申し上げ、心からの哀悼の誠を捧げ謹んでご冥福をお祈り申し上げます。
合掌

再発見なった初代八仙斉亀遊辞世の句碑について岐阜中央中学校生徒に指導
伊奈波 法圓寺にて
岐阜公園狂俳発祥顕彰行灯まつりにて詩吟を披露
岐阜公園狂俳発祥顕彰行灯まつり記念講演
有田朗人 元文部大臣・東京大学総長と細江岐阜市長と歓談
岐阜中央中学校生徒に狂俳の指導
岐阜中社で指導をいただく
再発見なった初代細味庵東坡の辞世の句碑にて
美江寺観音にて

泉水宗家を悼む

蘇山社 加藤泉水雅
令和三年十一月九日歿
享年九十五歳

人の世と悟れど虚し木の葉髪

佐巻

黄泉へ立つ宗師哀しや冬の里

晴月

宗匠の温顔偲ぶ小春かな

草児

石蕗の花黄泉路を辿る師の御影

華泉

宗匠の足跡続く雪の道

恵月

樗の道に跡目残して散るもみじ

昇竜

師を仰ぎ遺徳を偲び焚く落葉

昌仙

光琳の園生も冬か唯合掌

桃花

初しぐれ浄土の旅を惜しみけり

一紅

宗匠に祈る冥福霜の朝

喜久水

目覚めては恩師遺徳に初時雨 

麗花

慕う師を偲ぶ墨蹟冬館

春香

樗の巨匠逝きて悲しく山眠る 

邦佳

宗匠の訃報悲しき散る紅葉

惠華

師を仰ぐ樗を濡らす朝時雨

睡蓮

ご恩謝し離別哀しい冬の雨

小舟

小春日に遺業燦然巨星逝く

美松

御冥福祈る宗家や冬はじめ

緑風

惜別に恩師を偲ぶ冬の月

楽人

師の教え零す八手の花よりも

凡舟

面影を偲べば悲し虫時雨

楓月

面影を偲べば悲し初時雨

瓢月

岐阜調の宗家を仰ぐ冬の空

峰月

宗匠の衣鉢を継ぐや小春の日

若声

先哲に樗道照らされ冬の空

松栄

岐阜調の巨星と仰ぐ彼岸花

桂花

師の御恩謝して崇める冬の暮

則天

巨星逝く熱き教えに冬時雨

詠月

師の笑顔偲びて悲し冬の雨

文月

樗流盛り衣鉢譲るや冬浄土

為食

黄泉の旅榎落葉の散り惜しむ

石水

香煙に面影侘びし初しぐれ

勝慧

粛条と入り相淋し冬の鐘

惠水

ふと聞くや一声侘びし冬時雨

清風

初時雨鴻恩深し巨星逝く

秀香

樗守る育てこの道冬の蝶

清女

光輪の樗宴に一条冬の雲

利水

思い出や入り相淋し冬の鐘

一生

在りし日の面影偲び寒の空

恒芳

樗の道に捧げし功や冬衣

翠月

宗匠を偲び悲しき菊白し

白妙

あな悲し詩魂偲ぶや寒椿

眞理

山茶花の散りし樗の暮きかな

博泉

俳聖の訃報哀しや時雨る野辺

寿扇

惜しまれて巨星隠るや里時雨

五月

師を悼み別れを惜しむ虎落笛

鳳泉

師の教え胸に刻みて冬句会

玲香

先哲の面影偲ぶ冬の風

冬香

師の逝きて淋しき今日の寒椿

流翠

香焚いて遺徳を偲ぶ初時雨

文花

先哲の遺徳称えて秋の空

郁男

長月に宗家の声や耳に住む

楽泉

巨星逝く慈願愛語や虎落笛

七曲

巨星逝く旅の別れや冬の雨

弘人

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